英語多読ではやってはいけない勉強法

英語多読ではやってはいけない勉強法

 学習の効率を高めるために、多読三原則以外のルールを英語多読に持ち込む人がいます。『ちょっとまって!それ、混ぜるな危険!』っていう代表的な組み合わせを紹介します。なお、共通する点は、『英語多読の優れたところを、打ち消してしまう』ということです。

英語多読+単語学習 【危険度☆】

 分からない単語をひたすら辞書で調べる人がいます。辞書を頻繁に引いてしまうと、集中力が途切れてしまい、英文を読むのが苦痛になってしまいます。とはいえ、これに関しては多読三原則も規制が緩めで、読み続けるのに差支えがない程度に辞書を引くのは大丈夫としている指導者の方も多いです。基本的には辞書を引かずに読むのが一番自然で楽であり、体調や気分に合わせて、支障のない程度に辞書をひくには問題がないという程度に考えておくと良いと思います。ただし『雨の日も風の日も体調が悪い日も、分からない単語があったら片っ端から辞書で引く!』っていう人は、どこかでポッキリ心が折れて、読まなくなってしまうということだけ御記憶ください。ちなみにTimeの短い記事は、熟練者なら数分で読めるのですが、英語多読未経験の学生レベルの単語力で辞書を引きながら挑戦すると1時間かかります。これも大抵の人は続きません。

英語多読+文法 【危険度☆☆】

 通常、読書をしているときには文法の事は考えませんね?というか、文法は万能ではないので、文脈とセットにならないと正確な意味が把握できないことって多くあります。日本語を例にして説明しますが、『大きな黒い目のきれいな女の子』を文法を駆使して正確に分析してみてみましょう。あれ?黒いのは風貌?目?大きいのは目?女の子?そもそも、女の人の子供?女子?あたまがこんがらがってきますね?英文を読みながら文法用語を素早く思い浮かべることは、読書という意味ではメリットが少ないと考えています。もし文法を使うなら、複雑な文章が出てきたときや、試験や翻訳などの分野ではないでしょうか?実際、英語多読にそれらを持ち込もうという人は、そういう分野に興味を持っていると思います。英語多読を続けていけば、色々な次の進路が見えてきます。それまでは文法用語は忘れてしまっても大丈夫です。

英語多読+精読 【危険度☆☆☆】

 英語多読はすばやく左から右へ順に読み、浮んだイメージで意味を把握するものです。でも、精読は返り読み・辞書引きOKで、時間をかけて正確な日本語として構築しなおすものですよね?この二つ、すごく相性が悪いです。そもそも、英語の文章と日本語の文章は、すこし作りが違います。英語の文章を日本語に直訳すると、なんだかぎこちない文章になりますよね?逆に、日本語を英語に直訳すると、複雑な英文になってしまう。だから、英語を正確な日本語に移し込むときに、どうしても『補正』を加えないといけなくなります。この『補正』は英文を自然に読むのには、むしろ邪魔になってしまいます。論文などを正確に訳して、日本語の文書として残す場合には有効ですが、、、。また、英語多読では素早く語順通りに読む能力が育たないと、継続する事が困難です。精読をしてしまうとこの能力が育たず、せっかく多読で伸びるべき部分が精読によって相殺されてしまいます。なにより、多読したり、精読したりを繰り返していると、なんだか気持ちが悪くなりますよね?精読をすること自体はいいのですが、英語多読をしているときには封印しましょう!



注意信号、まぜるな危険!!

Tweet

『英語多読・多聴多観に役立つ情報』のトップに戻る

『英語多読・多聴多観☆LINE相談室』のトップに戻る