英語学習に役立つアンガーマネージメントについて

英語学習に役立つアンガーマネージメントについて


 実は、私は子供の頃、すごく癇癪持ちでした。分からない問題があると、怒って机を蹴飛ばしてみたり歯ぎしりしてみたりして、勉強どころではありませんでした。実際、癇癪持ちの子供は学力が低くなる傾向があるとGifted and Talented Children with Special Educational Needs Double Exceptionaryという本には書かれています。現在は癇癪持ちもなくなり、問題が解けないことで腹を立てることもほとんどなくなりました。そんな私が、英語学習に必要なアンガーマネージメントについてまとめてみます。

単語が覚えられなくて腹が立つ場合


 分からない単語がたくさんでてきたり、何度も出会っていて意味も確認しているのにも関わらず記憶できていない単語に出会ったとき、イライラしますよね。こんなときは皆さんはどうしていますか?
 まずは、私の昔話に付き合って下さい。
 最初に、分からない単語が多く出てくる場合です。私は大学生の頃、研究室の先生にこんな話を聞かされました。

 『この前、カナダの小説を読んだ。老齢の方々が大勢でバスで山奥のペンションにきたが、バスが壊れてしまい、ペンションから帰れなくなってしまった。小説の最後で、一か月かかったバスを修理が終わって、いざ皆で帰ろうとバスを走らせたら、バスがまた故障して走らなくなってしまった。乗っていた老齢の方々は、バスが止まったことで、皆大笑いしたんだ。、、、日本の人と、海外の人の感覚って違うよね。』

 『そうか、腹を立てるんじゃなくて、楽しめばいいんだ。』当時の私はそう思いました。単語が分からなかったら、分からないこと自体を楽しんでしまえばいい。『どうやったら、バスが故障した時、笑って楽しめるかな?』と色々考え方を頭の中でシュミレーションしてみました。自分が完璧であることにこだわったり、結果にこだわり過ぎちゃいけない。予想と違うことが起きたら、とりあえず笑って楽しんでしまえばいい。こう考えるようになってから、腹が立ち始めても、ガスを抜くみたいにシュッと怒りを取り除くことができるようになりました。

 次に、単語がなかなか覚えられない場合です。何度も同じ単語を調べているのに、単語帳を何周もしているのに、いっこうに覚えられない。これも腹が立ちますよね。これは、結果が出せないことに対する焦りが原因だと考えています。だから、結果を焦らないことが重要です。記憶できていないことで感情を動かすことなく、機械的でもなんども単語にであう。この方法は単語帳を使った時に絶大な効果を発揮しました。なので洋書を読むときでも『1回で覚えられなければ、10回、いや100回出会えば覚えるかもしれないから、覚えられるまで何度もその単語と出会えるようにしよう。』そう考えると楽になりました。実際、その方法は単語帳でも洋書読みでも成果を上げています。The Study Skills Handbook(Stella Cottrell)の本には、『アドレナリンは記憶力を低下させる』と書かれています。焦っていると、集中力は上がるけど、細部は全然覚えていないですよね?同じ単語と何度も出会っていれば、いつか覚えられるだろうと、リラックスするべきだと考えています。

雑音や周囲の声が気になって腹が立つ場合


 再び私の大学生の時の話をします。研究室では大学院進学のために受験勉強をしていたのですが、先生から『勉強ちゃんとできてるか?』と聞かれました。私は軽い気持ちで『自宅前の道路が大きな工事をしていて、勉強に集中できない』と答えてしまいました。そしたら先生が怒り出して『お前、世間様に文句を言えるほど偉いのか!?』と言われました。そのときどう対応したのかは覚えていないのですが、先生が何が言いたかったのかはしっかりわかりました。『受験勉強ができなくて、損をするのは誰か?それは、当然自分自身だよね。不満を口にしても、それで世間は変わってくれないから、自分自身で勉強できる環境をつくらないとダメだ。』それから、周囲の環境に対して、文句を言おうと思うことはほとんど無くなりました。だから、私は図書館やコワーキングスペース、レンタルスペースなどをよく利用します。最大効率で勉強が出来なくても腹を立てないのも一つの方法ですし、落ち着いて英語に触れられる場所を見つけておくのも一つの方法ですよ!

周囲の人が自分に期待していないとわかるとき


 勉強に対するモチベーションが高まり、『今日から○○する!』と宣言したのに、周囲の人が明らかに自分に期待してなくてテキトーな反応しか返ってこないとき、腹が立ちますよね?自分が英語の勉強を始めたときの反応も、すごくテキトーでした。勉強するには周囲のサポートも大切なので、とりあえず周囲に話したけど、反応は芳しくありませんでした。そんな時、私は考えました。『自分の夢や目標をかなえてくれるのは誰か?それって、結局自分自身の努力だよね?』そう考えたら腹が決まり勉強が始まりました。そして、勉強をある程度続けたときに思いました。『もし努力が足りなくて結果が出なかったら、自分の努力は報われない。じゃあ、自分の努力が報われるためには、成果がでるのに十分な努力を自分のためにしてあげないと!』そう考えたら、他の人のサポートなんてどうでもよくなりました。自分の夢をかなえてあげられるのは、自分自身だけですよ!
(とはいいつつ、モチベーションが下がってTwitterに泣き言を書き込んだとき、洋書クラスタさんから暖かい助言をいただいて、立ち直っています)

ライバルに追い越されたくなくて焦る場合


 ライバルがいると勉強に身が入りますよね。でも、正しく競争をしているときはいいですが、焦ってはいけません。焦りは効率を落としてしまい、場合によっては努力をしすぎて体調を崩してしまうかもしれません。『アドレナリンは記憶力を低下させる』と先ほど書きました。自分に適した量を把握して、その範囲を超えないことが大切です。短期的な勝ち負けより、長期的に自分が遠くまで行ける方法を選ぶようにしましょう。Les BrownというDJは『Shoot for the moon. Even if you miss, you'll land among the stars.(月を目指せ。もしたどり着けなくても、星々に囲まれた場所に着陸できるでしょう)』と言っていますが、その通りだと思います。ライバルとの勝ち負けにこだわる事より、遠いところまで行けることの方が、大切なのではないでしょうか?



カメの歩みで進みましょう!

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