英語多読の読了語数と読めるYLの推移 ~からせみの場合~

英語多読の読了語数と読めるYLの推移 ~からせみの場合~

 英語多読を始めた人が一番気になることといえば、『どのくらい読んだら、Harry Potterを読めるようになるの?』ですよね?これは人によって違いますが、からせみの実体験をまとめてみたいと思います。どのくらいの速度で上達するかは、その人の英語学習歴の長さも大きく影響するのですが、からせみはTOEIC200点台からの開始だったので、それほど好条件からのスタートではありませんでした。

からせみの読了語数と読んでいた本のYLを比べると、以下のようになります。

読了語数YL上限
0-30万語~2.0
100万語まで~3.2
200万語まで~4.0
400万語まで~6.0
600万語まで~7.0
600万語以降8(Time誌レベル)

読了語数0-30万語の時代
 この時代に読んでいたのは、Graded Reader(Macmillan Readers、Oxford Bookworms、Cengage Pageturners、Cambridge English Readers)とORTでした。読んでいた本のYLは2.0以下です。Oxford Reading Tree(ORT)も下のレベルから何十冊か読みましたが、語数が少ないので手間を省くためにORTの分の読了語数はカウントしませんでした。英語多読の紹介本に載っている、Graded Readerのオススメのを読むのが楽しみでした。

読了語数100万語までの時代
 この時代もひたすらGraded Readerを読んでいましたが、ORTからは卒業しました。読んでいた本のYLは3.2以下です。とにかく図書館に並んでいるGraded Readerを、低いレベルから順に読破していきました。名前は知っているけど知らない有名な作品や海外の古典作品の知識が増えていくことが楽しくて、ひたすら読んでいました。

読了語数200万語までの時代
 この時代はGraded Readerの中級くらいを読んでいた時期に当たります。読んでいた本のYLは4.0以下です。だんだんGraded Readerに飽きてきて、図書館に並んでいたRoald Dahlの本も織り交ぜて読むようになりました。

読了語数400万語までの時代
 400万語と同時にGraded Readerを卒業し、Amazonやメルカリで購入した児童書を読むようになりました。読んでいた本のYLは6.0以下です。この頃になると、英語圏で有名なシリーズものの名前を本やインターネットで積極的に調べるようになり、安く市場に出ているものを選んでこまめに買う習慣が身についていました。図書館の本からは少し距離ができるようになりました。このころになって、英語多読定番の洋書(HolesやWonderなど)に手を付け始めました。Cam JansenやDarren Shan、Diary of a Winpy Kid、A Street Cat Named Bobなどもこのころ読んでいました。

読了語数600万語までの時代
 いわゆる大人向けのペーパーバックを読むようになりました。読んでいた本のYLは7.0以下です。ビジネス英単語や小難しい単語が圧倒的に増え、辞書に頼りまくっていました。学生のころに日本語の経済雑誌を買ったらわからない用語が多すぎて、しょっちゅうググっていたのを思い出し、若返った気分で頑張っていました。本の内容が高度になり、知的好奇心を満たしたり、本の内容が実年齢向けに近づいたので、楽しさが増えました。

読了語数600万語以降の時代
 読めたら高ステータスでおなじみの『Time』を読んでみて、4日で最初から最後まで読了できました。このレベルになるとYLの数字よりも、いかに多くのジャンルの本を読みこんできたかがカギになります。YLの数値が能力を表す指標としては役に立たなくなる時期だと察して、YLアップに興味が薄れたのがこの時期です。

 英語多読の初心者の方を見ていると、調子よく読めていたのが、200万語に到達していないのに突然YL5~7に相当する本を読もうとして不調になるケースが多いと感じます。その後も不調が続く原因は、英文を読むのに慣れた油断から、YLや本の対象年齢を重視しなくなることにあるように思います。理屈上は適当なレベルまでYLを下げて読み続ければまた成長していくのですが、不思議とそうせずに洋書と距離を置いてしまう人の方が多いように思えます。本が厚くなってくると、読了語数をまとめる記録帳に書き込む頻度が減ってきて、本当に本の内容を楽しめているかが試されてくるようになります。勉強感覚で読み続けてた人の集中力が続かなくなるのも200万語くらいではないでしょうか?こうしてみると、100万語を超えたくらいが、英語多読を続ける人の一つの分岐点なのかもしれないですね。



カメの歩みで進みましょう!
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