英語中級者から上級者になるために必要な心構え

英語中級者から上級者になるために必要な心構え

 英語初心者から中級者には、実際に英語に触れる時間をしっかりとれば、誰でもなれます。しかし、中級者から上級者になれる人は非常に少ないと感じています。これは、単純に英語に触れる時間や継続力以外のところでつまづくためだと思っています。

初心者から中級者になるのと、上級者になるのでは何が違うのか?
 中級者から上級者になるためには、その人が持っている学習の理論や心の持ち方の正しさが効いてくると考えています。だから、正直な話、その人の雑談や、その人がとっているノートやメモを見るだけで、中級者で頭打ちになるかどうかも、大体わかってしまいます(例外もあります)。 からせみは、学問は建物を作るのに似ていると考えています。初心者から中級者になるためにはとにかく地面に接した部分を造る段階なので、時間さえかければ建物は広がっていきます。しかし、上級者、、、つまりより高層階の建物を組み立てるとなると、基礎の構造や、それぞれの部位の強度や柱の本数や配置がちゃんとしていないと、建物は崩れてしまいます。この記事では、そのために必要になる心構えをまとめてみました。

1.正しいこと/必要なことを見極める能力
 英語に触れたり、人と話したり、教材やホームページ、SNSを読むと、異なる立ち位置、実力の持ち主からの意見がたくさん入ってきます。それらの中から、正しい意見や自分がいま必要としている意見を正しく拾い上げて採用する能力が、上級者になるためには必要になってきます。こういう能力って、どうやったら育つのでしょうか?からせみは、正しいこと/必要なことを見極める能力を言い換えると、『問題解決能力』になると考えています。直面している問題を、きちんと一つ一つ解決していくことが、上級者へと続く道なのです。何か疑問点や不便なことにぶつかったとき、ググったり、先輩に聞いたり、暇な時間にのんびり考えたりして正解を追求していく人は、この問題解決能力が育っていきます。勉強をしていない人に『〇〇さんこだわるね!』って言われると戸惑ってしまうかもしれませんが、からせみはその積み上げこそが上級者になるために大切だと考えています。

2.基礎をおろそかにしないこと
 何も知らない人が、最初から基礎を順に学んでいくのが大切だというのは誰でもわかると思います。しかし、虫食いだらけの知識を持っている人が上級者になるためには、やっぱり基礎を最初から順に丁寧にやっていく必要があるということは見落とされがちです。上級者がぶつかる問題は、基礎を複雑に組み合わせたうえで応用を加えることで解決する問題が多いです。なので、基礎が虫食いになっていると、解けない問題に多く遭遇し、立ち往生してしまいます。勉強のスタートの段階で『ここは簡単だから/わかってるから』と省略してしまう人は多くいます。しかし、そこをぐっとこらえて、丁寧に基礎を固めることが、上級者になる段階で大きな力を発揮するでしょう。

3.他の教材や助言をくれる人にはリスペクトを持ち、斜に構えないこと
 何か助言をもらったり、自分の考えと違う意見を本やホームページなどで見かけたら、反射動作的に反論をせず、相手の言おうとしていることを考える癖を持ちましょう。特に、誰かが自分に直接言ってくれた言葉は、本やホームページのような不特定多数に向けた言葉ではなく、あなた個人を観察して熟慮したうえで送ってくれてる言葉のことが多いです。実はからせみも、『この人、この点だけやれば数か月で爆発的に伸びると思う』と思う機会が頻繁にあるのですが、それを伝えたとしても実行&継続してくれること自体がまれなので(からせみのカリスマ不足(´;ω;`))、もったいないなと思っています。いい情報をもらったのに、それを自分で拒否してしまったら、もったいないですよ!


4.自分で考えることと、情報収集に頼るバランスが大切
 自分の手ですべて解決したいという執着を持っている人が結構います。しかし、学問はまずは先人が残した知恵をまずは学ぶことが前提です。なので、何か問題にぶつかったら、一応ググってみたり、いろんな人のお話を聞いてみたりして、見落としていた選択肢を拾い上げることも必要です。自分で考えて、すべてのことをもれなく思いつくのは難しいです。極端なことを言えば、数学の教科書に載っている公式を発明することはすごいことだと思います。しかし、学校生活や受験などでは、それらの公式を暗記するだけで十分で、自分で公式を発明する必要はありません。からせみは、自分で考えて公式を発明するのは、調べても情報がみつからないところに来ての最後の手段だと思っています。自分で考える必要がある場所に来るまで、情報収集で頭の処理能力を温存しておきましょう。

5.自分のスタイルに執着せず、必要に応じて柔軟な対応ができること
 中級者から上級者になるのに最も足枷になる可能性が高いのが、『自分のスタイルに執着すること』です。別の記事で『英語では最初は得意を伸ばすといい』と書きました。それに反するようですが、上級者を目指す段階で自分のスタイルにこだわり続けていると危ないです。それは、伸びしろのもうあまりない得意な部分を伸ばすのにこだわり続ける状態になっていることが珍しくないからです。そして、伸びしろの大きい、苦手な部分からは目をそらしてしまうパターンに陥りがちです。ここでいったん自分のスタイルから離れて、他の人のスタイルの長所を取り入れていける人は強いです。ただし、すべての基本を覚えてからなら、自分のスタイルを編み出しても上級者になれます。他の人の強みを多く知っていることで、自分のスタイルをさらに進化させていくことができます。この段階に来てからの『自分のスタイル』はその人の魅力にもなります。最初はこだわりを捨てて柔軟に対応するように心がけましょう。

6.感情をおさえ、制御できること
 ダイエットでは、摂取カロリーを消費カロリーが上回れば順調に体重が減っていきます。これって、疑う余地がないですよね?じゃあ、なぜそれが実行できないかというと、『おかしが食べたい』『運動がめんどくさい/つらい』などの感情が、結果を出すことに対する障害になってくるからです。人間ですから、完璧に感情をおさえることはできず、ダイエットでもチートデーなどが必要になることでしょう。しかし、『摂取カロリーより消費カロリーが上回れば』という前提を超えてしまったら、間違いなくダイエットは失敗します。英語もこれとおなじで、いくら正しいやり方を知っていても、感情が制御できないことによって、正しいやり方を実行できないようでは伸びません。ただし、単語帳や英文暗唱のような単調で負荷の高い勉強を淡々としなさいという意味ではなく、気分ムラや仕事や私生活、対人でのストレスなどが極端に能力の向上を妨害しないようにしよう、という意味合いです。あと、もしかしたら、感情が制御できないと、辻褄があわない人だと思われる行動が増えるので、助言や協力、応援が得られなくなるかも?という心配もあります。なので、感情のコントロール、頑張っていきましょう!

7.楽しむことをわすれないこと
 英語に触れていることを楽しむことって、一番重要です!上の記事で『感情をおさえる』ってかいちゃったのであえて強調しますが、からせみが1000万語以上読めたのは、洋書を読むことを楽しんできたからです。『正しい』に負けて、自分に向いていない方法を選ぶくらいなら、多少効率が悪くても楽しめる方法を選んでいきましょう。大丈夫!受験と違って、英語は何回失敗しても再挑戦できるから、楽しみながらのんびり行きましょう!

8.実力が必要なところは実力を重視し、コミュニケーション能力に頼ってごまかさないこと
 実力があれば解決ができる問題を、コミュニケーション能力でごまかしたり、ごり押ししたりする人って一定数います。こういう人は、コミュニケーションを取る時間にすべてのエネルギーを取られてしまい、自分の実力をつける時間をさらに奪われるという悪循環に陥り、上級者への道がどんどん遠のいていきます。
 SNS上のインフルエンサーの人々を見ていても、こういう人います。コミュニケーション能力に頼ってフォロワーを増やしているけど、英語の実力的には非常に疑わしいインフルエンサー、、、。あえてここに書いておきますが、このタイプに共通する特徴は①コミュニケーション能力が高い、②実力が不足している、③いつも自分が人の輪の中心にいないと気が済まない、の3点です。こういう人は友達が多くて、いつも誰かと仲良さげに話しているので、批判の言葉も集まりにくいです。でも『楽しい人=いい人/優秀な人ではない』ことを念頭に置いておく必要があります。ひどい場合だと、気に入らない人を自分のフォロワーを巻き込んで攻撃しようとしたりします。ちなみにあなたに非がない状態でこのタイプに攻撃されるときは、そのインフルエンサーの実力に自分が追い付いてきた証拠です。なんで実力が追い付くと攻撃されるかは、、、①~③から察してください(-_-;)。こういう人を見かけても釣り込まれず、また自分もそうならずに、実力をつけることに尽力しましょう。





建物は、基礎が大切!
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