英語多読・多聴が継続している人の内面について

英語多読・多聴が継続している人の内面について

 英語多読・多聴が軌道に乗って、何百万語も読めている人がいます。こういう人の内面はどうなっているのでしょうか?おそらく、この質問を向けられた人によって、異なる答えが返ってくると思います。しかし、今回はここで、からせみが1000万語以上を読んだ経験と英語多読仲間を見ていて気が付いたことをまとめてみました。

何百万語も読めている人の内面は、以下の通りです。
1.多読多聴に自信と誇りを持っている。
 英語を学んだり、英語に触れる方法はたくさんありますが、まずは自分が実践している方法に自信と誇りを持っている必要があると感じます。とはいっても、『英語多読・多聴は最高の方法だと思いなさい!』という意味合いではなく、英語多読・多聴を実践してきた人々は過去に無数にいて、しっかりと成功してきた方法であるということを意識するだけで大丈夫です。英語多読・多聴の効果を疑ってやり方に無理なオリジナルアレンジを加えず、ある程度時間を投下すれば、絶対に成果が出るのだと信じてあげることが大切です。この自信があるかどうかが、誘惑や不安で心がブレずに英語多読・多聴に打ち込めるかの分かれ道になります。いくら優れた方法でも、継続できなければ意味が成果が出にくいのです。

2.楽観的な考え方をしている
 楽観的に考えられるかどうかは勉強とかでも大きく影響する要素です。不安に動かされていたり、完璧主義になっている場合、精神的に負担が大きく、どこかで限界がきて続かなくなってしまいます。英語は、何年も継続するのが基本なので、楽観的でないと心が擦り切れてしまいます。だから、あまり自分を追い込まず、高すぎる目標は状況に合わせて低く設定しなおしながら進んでいく必要が出てきます。ウサギとカメの話を意識しましょう!(でも英語の界隈でウサギに見える人はだいたいカメです。歩いた時間が半端ないだけなので、騙されないように!)

3.英語自体への学術的追求を最優先に考えていない
 基本的に英語多読・多聴では、複雑な構文を読み解いたり、一字一句正確に読んだり聞いたりして日本語に訳しなおしたりする必要がありません。経験的に、本格的な文法教育や単語学習に入っていった人でも、しばらくすると学習を打ち切って、すぐに英語多読・多聴に戻ってくるケースが多く、勉強は短期集中型で休みながらしているイメージです。からせみは『勉強ファースト』の姿勢の人で英語多読が続いている人に出会ったことがありません。決して英語を学術的に追及するなという意味ではないのですが、学習するよりただネイティブの英文や音源に触れる時間を多くとる人の方が、英語多読・多聴だけでなく英語自体も続いている印象があります。

4.無理なノルマを課していない
 以前にも『英語多読で挫折するノルマ、挫折しない”ノルマ”の違い』という記事を投稿しましたが、これも大切な要素です。英語多読が軌道に乗っている人を見てみると、みなさん速度に違いはあれど自分のペースと時間配分を持っていて、わりと余裕をもって読まれている方が多いです。対照的に、毎回読む速度(WPM)を計測しながら、短期間で語数をたくさん稼ぐことに強い執着を見せている人は、英語多読から脱落するケースが非常に高いです。

5.多読多聴で冒険心や好奇心が刺激されている
 英語多読が軌道に乗る条件の一つとして、『お気に入りの本、作者、シリーズに出会えたか?』が重要だと考えています。英語多読で一度楽しくスリリングな経験をすると、心がそれを覚えていて、同じ作者の作品を読みたくなったり、他にもおなじ経験ができる作品に出合える希望が湧き出るようになってきます。冒険心や好奇心を刺激する本は、ミステリーかも知れないし、児童書かもしれないし、料理本かもしれません。冒険心や好奇心を刺激してくれる作品に出会えることこそ、英語多読の世界への第一歩になるはずです。

6.周囲の人と衝突しない
 周囲の人を敵と味方に分けてしまう人、持論を通そうとピリピリしている人、いつも何かに怒っている人。こういう人はすごいエネルギーの持ち主のことが多いです。しかし、周囲の人と衝突してしまうと、だんだん人間関係でのストレスが大きくなり、孤立してしまいます。こうなると英語多読以外のところでのストレスが大きくなってしまい、自然に英語多読に手がつかなくなってしまいます。怒った勢いで英語多読を止めてしまうかもしれません。自分のことは自分が変わればどうにかできますが、他人を変えるのは本当に難しいです。周囲と衝突する人は一見強そうに見えますが、長期的にみると非常に大きなマイナス要素なので、ほどほどにしたほうがいいと思います(からせみも昔はよく衝突しました。居合の教科書に『居合とは 人に斬られず 人斬らず 己をせめて平らかな道』『居合とは己の心に勝つばかり 人の非を見て人にさかふな』などと書いてあって、今はまさにその通りだと考えています)。

7.気分や状況に自分を合わせる柔軟さがある
 その日の体調に合わせて、英語多読の量を増減する勇気や、気分に合わせて辞書を使ったり使わなかったりする手抜きも、英語多読では非常に大切です。また、いつものやり方に疑問が生じてきたら、信頼できる人に助言を求めたり、すでに発行されている文献などを手に取って方向修正することも大切になります。風が吹かなければとどまり、風が吹いたら進む浮雲になった気持ちを大切にしましょう。

8.時間は洋書を読むために使っている
 自由になる時間があるとき、あなたは何のために時間を使いますか?家族や友人との時間を大切にする人もいれば、テレビや漫画の鑑賞に使うのを優先する人もいます。空いている時間をどんどん洋書を読むことに使っていく人は、読了語数が群を抜いて多いです。とにかく本が読みたくてどんどん読んでいってしまう人もいれば、続くかどうかは別として語数を重ねていくためにひたすら読む人もいたり、人それぞれです。からせみの場合は、ゲームの経験値稼ぎと同じ感覚で、自由になる時間を使ってひたすら英語に触れていました(ランニングの感覚でしょうか?)。空き時間=洋書を読む、を当然のごとくしてしまう人は周囲の人と差をつけてしまうことが多いです。

 いかがでしたでしょうか?ここに挙げたことは、決して英語学習の正解ではなくて、あくまで英語多読・多聴が継続している人の内面を分析したものです。英語多読を続けるコツを聞かれたときに、一部をかいつまんでお話することはあるのですが、ここでは分散しがちな話題を一つの記事にまとめて説明してみました。長い文章に付き合って下さり、ありがとうございました。



外側よりも内面を大切にしましょう!

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