英語多読・多聴多観に辞書が必要になる段階は?

9.英語多読・多聴多観に辞書が必要になる段階は?

 多読三原則には、『辞書を引かない』というものがあります。一応、初心者でも適度になら辞書を使っていいと言われていますので、多くの人の場合、まったく辞書を引かないというわけではないことはありません。

1.英語多読の初期は推測が大切
 英語多読の初期の頃に読む絵本やORT、Graded Readerでは、文脈やイラストで意味の分からない単語でも意味が分かることが多いです。Mortimer J. AdlerのHow to Read a Bookという、本を読むということを教えるための本には、とにかく幼年期は『英文を読むことで単語の意味をアンロックする』という表現がされていたのが印象的でした。実際、推測による単語の習得は非常に定着率の高い方法です。しかし、本の対象年齢が上がってくると、文脈だけでは意味を推測できない単語が多く出てきますし、挿絵が全くない本ばかりになります。こうなってくると、今まで通り、『辞書を引かない』では不都合が出てきます。からせみの経験として、大学生の頃に新聞や経済雑誌の通読に挑戦したときに、分からない用語が多くてしょっちゅう辞書を引いていたことをおぼえています。当時のからせみは本が大好きで、勉強をサボってゲームか読書のどちらかしかしていなかったので、言葉を多く知っている方だと思うのですが、それでも経済や時事用語はまったくわかりませんでした。

2.辞書がないと進めなくなる段階
 では、具体的にどの段階で辞書が必要になってくるかというと、やはりYA(高校生向けくらいの本)からだと考えています。 この段階になると、先ほど言ったような、慣れ親しんだ単語を大人向けの単語に置き換える必要がでてきます。また、悪意や皮肉を表す微妙な意味合いの単語も増えてくるので、文脈からでは正しく意味をとれないことが増えてきます。なので『英文を読むことで自然にアンロック』は難しく、辞書などに頼って意味を学習する必要があるのです。YAから先に進むなら、辞書をきちんと使えないと、先に進めなくなると考えています。ちなみに、からせみが『そろそろ辞書がないとつらいかも』って思ったのは、中学生向けくらいの本を読んでいるときでした。表情や感情を表す単語を知らないと物語の理解に支障が出るからだと思ったのです。でも、それらの単語がわからなくても物語の大筋はちゃんと理解ができるので、気にならない人は結構いると思います。

3.辞書を頼る前に、簡単な英文をたくさん読もう!
 とはいえ早い段階から辞書に頼りきりになるのもまた問題で、辞書の引きすぎはモチベーションを奪いますし、『英文を読むことで単語の意味をアンロックする』という作業も、200万語読むくらいでは圧倒的に足りないのです。最初は辞書に頼って理解するよりも、『英文を読むことで単語の意味をアンロックする』という作業を大切にして、簡単な本をどんどん読んでいってください。本当に辞書が必要になるその時が来たら、自然に自分で『そろそろ辞書を使い始めなければ無理だな』って思うようになります。
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高校生くらいからは、辞書で言葉をしらべるよね!

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この記事の著者【からせみ】について:
 英語多読1000万語達成済み。身長の3倍の高さに相当する量の洋書を読破。最初は英語が全くダメで学生時代は勉強をサボってゲームばかりしていた経歴の持ち主だが、現在はバリバリ洋書を読みまくる英語クラスタの一員である。洋書で心理学の勉強をしており、優秀な人から英語が苦手な人まで、色んな人の悩みに寄り添えるよう日々努力しています。地元にある英語多読クラブの副代表もつとめています。

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