>『学習法』としての英語多読・多聴多観に足りないもの

14.『学習法』としての英語多読・多聴多観に足りないもの

 英語多読・多聴多観は、『学習法』としては敬遠され得がちです。それは、『学習法ではない』という独特な立場のために教材が存在しなかったり、実力の数値化がしにくかったりもあるとは思います。しかし、実のところ、私はそこではないと考えています。それは、『収入に結びつく将来像がない』ことだと考えています。例えば、TOEICの場合は、600点以上あれば○○という会社に応募でき、700点以上あれば○○という会社に(以下略)。そして実際の英語の運用能力を実用レベルまで持ってくるのは、仕事をしながらで大丈夫!というものがありますし、文法を極めれば、英語教師や講師として学校や塾へと就職できます。英語多読には、そういう『将来就ける職業』が提示されていないのです。
 英語多読・多聴多観は、初心者向けの情報は膨大に提供されていますが、中級者→上級者向けの情報になると、どんどん減ってきます。また、上級者になった人々は、英語多読・多聴多観の世界にとどまらず、社会のどこかに姿を消してゆきます。だから、英語多読・多聴多観で上級になった人々が、どのような仕事をしているかという情報が、これから始めようとする人々に分かる形で提供されていないのです。『学習法』には、走りぬいた後のご褒美、すなわち収入やステータスの情報がセットで必要だと思います。それが存在しないのは、『学習法』としては致命的ではないのでしょうか?
 誤解の無いように書いておくと、英語多読法は『学習法』ではありません。私も『英語の書籍が自由に読めたらいい』という目標に向かって、ひたすら英語多読を続けて、現在は目的を達成でき、楽しい洋書ライフを送っています。もし、今後、英語多読・多聴多観で成長した人々が『いまこういう仕事で英語多読・多聴多観で得た能力を活かしている』という記事を発信するようになれば、色々と変わってくるのではないでしょうか?
 英語多読・多聴多観では仕事に就けないか?というと、決してそうではありません。海外の書籍から得た知識は、面接から仕事の提案からあらゆる場所で、あらゆる分野で活かすことができるという事を最後に書いておきます(他にも、英語を読み聞きする能力を活かしてできる仕事が、私の頭の中にはいくつもありますが、机上のことなので書かないでおきます)。仕事に転用できる範囲が多すぎて、逆に仕事を限定するのが難しいくらいです。これを読んだ皆さんは、英語多読・多聴多観をどんな仕事に役立てられると考えますか?



私たち、どこへ向かえばいいのかな?

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この記事の著者【からせみ】について:
 英語多読1000万語達成済み。身長の3倍の高さに相当する量の洋書を読破。最初は英語が全くダメで学生時代は勉強をサボってゲームばかりしていた経歴の持ち主だが、現在はバリバリ洋書を読みまくる英語クラスタの一員である。洋書で心理学の勉強をしており、優秀な人から英語が苦手な人まで、色んな人の悩みに寄り添えるよう日々努力しています。地元にある英語多読クラブの副代表もつとめています。

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