英語多読、、、だけでなく、リスニングやスピーキング上級になるためにやめなければいけないといわれていることがあります。それは『英文の返り読み』または『聞こえてた英文を高速で和訳してから理解する』ということです。つまりは『英語を英語の語順で理解しろ』ということなのですが、これができないとネイティブの人のナチュラルスピードの英文が早口すぎて処理が追い付かなくなります。でも、語順のままにがすぐにできる人もいれば、いつまでたっても『返り読み/高速和訳』から抜け出せない人も多くいます。その違いは何でしょうか?
1.なぜ返り読み/高速和訳になるのか?
なぜ返り読みや高速和訳になってしまうのか?それは文法を意識しているからなのですが、正確に言うとその文法は『英文を正確に日本語に置き換えるための文法』です。語学を学ぶ上で、文法は強い味方になります。難解な文章も文法の力を使えば読み解くことができるでしょう。しかし、英語の文法で読んだ英文を、再度ルールの違う日本語の文法ルールにのっとって並べ直す工程は本当に必要でしょうか?今回英語の文法ルールのままの英文理解はどうやってされているかを書いて見たいと思います。
AIで生成した英文を例に見ていきましょう。まずは、英文を掲載します。
The Happy Little Bird
It is a sunny morning. A little blue bird flies to the park.
He sits on a tall green tree.
The Bird opens his beak and begin to sing.
"Tweet, tweet! Chirp, chirp!"
この文章を読むとき、からせみの頭の中では、次のような語順で言葉が流れています。
幸せの小さな鳥
それは (です) 晴れた朝。小さな青い鳥が飛ぶ公園へ。
小鳥(男の子かな?)は とまった 背の高い緑の木に
鳥は開いた 彼のくちばしを、そして始めた歌うのを
"トゥイート, トゥイート! チャープ, チャープ!"
日本語としてみると、ちょっと気持ちが悪い文章かもしれません。でも、この文章でも英文の意味はきちんと理解できるかと思います。ちなみにからせみは『ギルガメッシュ叙事詩』の日本語訳版のような独特なリズムがあって、わりとこの読み方に抵抗はありません(むしろ、丁寧に和訳した文より感情伝達が優れていると感じていて好きです)。もし、英語圏で生まれていたらと想像してみてください。いつもこの語順で言葉が聞こえてくれば、この語順で意味理解を自然にできるようになると思いませんか?当然、英語圏の人はこの語順で意味理解をしているので、日本人もそれに習った方が自然な英語の理解ができるようになると思います。どうしても返り読みや高速和訳になってしまう人は、日本語の文法の語順に置き換えないと気が済まないという状態になってしまっているのだと考えられます。英語は英語、日本語は日本語。ちょっと割り切って考えてみませんか?また、実際は出会った回数の多い単語は、英単語のままでイメージが頭に浮かぶので、次の文章のように英文を読んでいます。("/"の部分で一瞬間を取って、理解をしやすいリズムをつけて読みます)
The Happy Little Bird
It / is / a sunny morning. / A little blue bird / flies / to the park.
He / sits / on a tall green tree.
The Bird / opens / his beak / and begin to sing.
"Tweet, tweet! Chirp, chirp!"
どうでしょうか?割と簡単なのではないでしょうか?ただ、本当にこれでいいのか?という疑問が頭を離れない方もいると思います。
2.英語上級者は、すべて英語の語順のままで英文を理解しているのか?
英文を読んだりリスニングするのに慣れてくると、英語の語順のまま英語を理解できるようになってきます。しかし、難しい文章や単語に出くわすと、この『英語の語順で理解するエンジン』が停止してしまって、文章であれば瞬時に精読モードに切り替えて最小限の返り読みをしちゃうこともありますし、単語でも一度日本語で意味が浮かぶまで理解がストップしたりしてしまいます。つまりは、完全に返り読みを排除することはできません。しかし、身長の3倍以上の洋書を読んできたからせみに経験では、返り読みが必要になるような文章構成を英語圏の人も嫌う傾向があると感じており、一般向け書籍などではあまり出会うことがありません。一般向けの書籍は大人向けの難しめのものであっても非常にシンプルな文章で書かれています。つまり、返り読みがしょっちゅう必要な英文で書かれていたら、英語圏の人から見ても読みにくいという印象を持つということなのです。学術書や論文などは返り読みや精読が必要な文章が多い傾向があるので、学生の頃に精読を必死にやられた人は、この場面で経験を活かすことができるでしょう。特に、『正確に文章を訳す』ということを要求されたとき、精読が得意な人の需要があるでしょう。ちなみに、『長文の英文の内容を要約して紹介』という場面では、英語の語順のままで読める人が圧倒的に強いです。どちらの技術も使い道はありますが、精読は時間が十分にとれる場面で力を発揮するので、リアルなコミュニケーションや、最近の英語試験の英文の長文化の傾向などを考えると、語順のままで読むことができるに越したことはないと考えています。

迷子にならないように、まっすぐ進もう!
この記事の著者【からせみ】について:
英語多読1000万語達成済み。身長の3倍の高さに相当する量の洋書を読破。最初は英語が全くダメで学生時代は勉強をサボってゲームばかりしていた経歴の持ち主だが、現在はバリバリ洋書を読みまくる英語クラスタの一員である。洋書で心理学の勉強をしており、優秀な人から英語が苦手な人まで、色んな人の悩みに寄り添えるよう日々努力しています。地元にある英語多読クラブの副代表もつとめています。